好きな芸… | 好事家、チャン・チンホイ

好きな芸…

浪曲(浪花節)が好きです。
語り芸の中で・・・一番好きです。


一番好きなのは、広沢虎造師、広沢菊春師、寿々木米若師、相模太郎師。


虎造師・・・節はそんなに難しくも複雑でもありません、やはり啖呵(語りの部分)がなんと言っても誰よりも聴き応えがあります。


米若師・・・節、なんと言っても節です。声がいいです、昔の浪曲師ですからダミ声、の割にはそのキーの高さ、節の複雑差は聴き惚れます本当に素晴らしい。んでも、啖呵はぁ~正直コケます(苦笑)。


太郎師・・・ケレンも得意とした方。とにかく面白い浪曲はこの方に限る。節も複雑でもなく真似しやすい。啖呵も粗忽者を演じるとピカ壱です。

日本の語り芸、特に節モノは同じく真似て語れるのが一番の楽しみ。
聴いて楽しく、真似てなお楽しい・・・でも本格的にやるには素人には真似できないチョットしたテクがある。
プロと素人の差なんだと思います。

一番好きな師が、広沢菊春師・・・関西の方です。


菊春師


"広沢"と言うと"虎造=江戸前"と思われますが、"広沢(ひろざわ)"姓はもともと関西の姓です。
虎造師は、関西で修行を積み関東に帰って来た方です。


"広沢(ひろサわ)"は関東読み、でも本来関西では"広沢(ひろザわ)"と読みます。


・・・で、菊春師ですが。
もともとは東京で喜劇俳優をなされた方ですが、関西に戻り父に指示し浪曲師になって東京に戻られました。
関西人の割りに、江戸前が好きで着物の着付けからなにから江戸前になされていたそうです。
読み物も、江戸落語を浪曲に書き換え口演なさっていました。


非常に"粋"な芸です・・・いまいち知名度はありませんが、最高です。
声は正直言って悪声(ダミ声とはまた違って意味で)ですが節も啖呵も誰にも負けない師です。
ただ、聴いて楽しいのですが、真似できる浪曲の部類ではないです。

以前、アタクシも浪曲師に弟子入りをし名前までいただき、志したのですが・・・失礼してしまいました。
浅草で紋付袴で唸っていましたが・・・長く続いている芸は京劇です。
日本人のくせに日本の芸能はダメの様です・・・。