肩の荷・・・
実は日舞(新舞踊もやる一門)の名取です・・・ンでも五年程バックれてたんで除名もされてるだろうと思ってた。
浅草に稽古場があるンです、いつも非常に気をつけながら隠れる様に、挙動不審者の様に浅草で用事をすませてた・・・情けない。
ンでも門下に逢う事もなかったンで最近では、慣れて少しだけ軽くドキドキしながら歩く程度になった・・・もっと情けない。
昨日は用事で浅草に出かけた・・・銀座線の中で直感があった・・・今日はなんかヤバイなぁ~逢うなきっとぉ~。
こう言う予感だけは本当に当たる・・・。
金龍山浅草寺でお参りをすませて、友人がCDを買うンでレコード店に入っていたら・・・一門で一番アタクシが恐い、姉弟子に見つかった・・・。
解ってはいたけどソコは一門、御用達のレコード店で毎週木曜日は変わらず稽古の日だった・・・。
ニッコリと微笑みながら優しく「ご無沙汰してます」・・・繰り返します、一門の中でも一番怖い存在の兄弟弟子。
別れ際には「稽古場に師匠がいらっしゃいますよ」と言い残して戻って言った。
優しい口調が余計に恐い、脇の下にビッショリと汗が流れる。
友人も芸人・・・「一緒に行って謝ってやるから顔を出せ!!」。
此処でまた逃げたら、一生この情けないままだろう。
確かにコソコソするのは良くない、シッカリと胸を張って浅草を歩ける様になるには、ちゃんとお逢いして謝るべきは謝っておこう、怒られてもぉ~、殺される訳じゃない・・・でも本当に恐かった。
ゴメンなさい、恐い恐いって何度も重ねて・・・姉さん。
アタイ自信に原因があって恐いンです、アタシが悪い、アタシが悪い。
・・・姉さんは実際は恐い人ではないです、恐くないです・・・。
数年に一回必ず、もはやこれまでという瞬間がある、イヤだなぁ~。
友人の付き添いで、背中をドンドン押されながら稽古場に面会に行った・・・。
「元気にしてんのぉ~バカだねぇ~お前はぁ(笑)」
本当に優しく師匠は迎えてくれた・・・恐い姉弟子も、そしてもう一人の姉弟子も。
「お前は、見解が狭い。
いろんな処から吸収して芸は大きく広くなるんだろぉ、この道もあって、他の道をがんばっても構わないじゃないか。
これからもたまには顔だしな、名前だってちゃんと残してあるンだから、"妙に笑う"なんて名前はお前にしかつけらんないよ(苦笑)」
御説ごもっとも。
お釈迦様の手の中の孫悟空・・・が、如し。
直弟子は"妙"の字が入る、オイラの名前は・・・ 春謡 妙笑(しゅんよう みょうしょう) 。
付き添ってくれた友人、石山雄太にも感謝・・・。
父・・・
ただいまNHKの教育"ETV特集"を観た。
『わが父・溥傑ラストエンペラーの弟・波乱の生涯』
愛親覚羅溥傑氏は日本人の奥様、嵯峨浩氏とイロイロな意味で結婚・・・させられた訳ですが、本当の愛で結ばれて生涯を終えました。
お互い、家族は戦争に阻まれ、国境に阻まれました。
長女は残念な生涯をとげたり・・・と。
この番組では次女が中国を訪ね、子供の頃に母と共に捕虜の様な扱いで、連れまわされた中国北方の地。
父のいた収容所、姉の死、平和になってからの北京の実家。
どんなに辛い人生だったろうに、涙一つ流さず全てを受け入れ淡々と客観的に語る姿が印象的でした。
愛親覚羅溥傑氏、一度だけ北京の劇場で観劇後に一緒に写真を撮ってもらった事がある、少しだけお話をさせていただいた、穏やかな人だった。
酒はぁ・・・
今日は仕事の帰りに知り合いの台湾オバサンを尋ねた・・・。
薬膳スープを貰った、椎茸、ナツメ、湯葉、しょうが等など。
中には少しだけ米酒が入ってるンすよ。
煮込んであるジックリと、アルコールは飛んでるはず・・・なんだけどぉ~飲んだ後、暫く話していると「ホワァ~」として来た。
かすかに酔っ払った、酔っ払うと気持ちがイイって言うけどアタシャ~どうも、なんだかあまりイイ気分じゃなかった。
微量でも酒の味が解る、水で五倍くらいに割っても酒の味が解る。
味が嫌いだ、ウィスキーボンボンも嫌い、パウンドケーキも駄目。
いつだかは、冷酒なら飲んでもイイって日記に書いたけど、ヤッパ駄目だわ。
酒はデェッ嫌ぇ~だねぇ、酒に清いもなんもあるもんか。
台湾オバサンにはなんの間違いも無い、アタクシが酒を飲めないだけの話し。
留学します…
もういちど京劇にテコ入れしています、弟子入りしてから十七年経ちました、北京でも舞台にTVにも出演せていただきました、日本でも在日の京劇俳優さんたちから可愛がっていただき、育てられてきました。
今度は学校とはどんなトコロだろぉ?と、入ってみようと思い立ちまして只今手続き中です。
書類審査は通り、学校から入学許可がおりてるんですが…ビザを申請する書類が揃ってないって事で待ってます。
ってな訳で中国に行くでしょ、でも中国語は日本でくらしてるとそんなに使わない。
中華街で働いていても使う頻度は少ない、まわりは中国人だけじゃないし日本語しか解らない人も沢山いるから。
…で、いまはなるべく毎日、中国で買ったドラマのDVDを観る事にしてる、聞き取りの勉強。
最初に手にした時になんで買うんだべぇ…実在した京劇俳優の伝記を下地にデッチアゲで造ったドラマだと、どぉ~せつまらないだろうと分っていながらも買ったンです。
でもねぇ、やっぱり引き込まれる、先が気になるしドラマの世界はそれなりに面白い。
捨てたモンじゃない、先入観はよくないし面白くなくてもどっかためになる部分はどんな舞台、映画、ドラマにでもある。
あとは、中国語の本を読む。
今までは面倒クサイから…
「オイラは、文盲です!!」
…って言い張ってきたけど実際は少しっくらいは読めます、少しくらいはですけど(恥笑)。
北京で脚本渡されて読めなきゃ意味がないンでちゃんと習慣付けておかないと。
で、実際に本を開いて読みはじめると意外にちゃんと読めるのに驚き。
あっ、意外にオレちゃんと中国語読めるんだ…。
共演・・・
今日は企業の社長様方々の前で、講座兼小さな公演をしてきました。
主役は外国人で初めて大陸中国で京劇俳優になった"石山雄太"氏。
高校を卒業してから今までの話・・・生い立ち・・・を語った後に、京劇講座、皆さんの前で孫悟空の化粧をして衣装を着けていく。
とにかく孫悟空に憧れて北京に渡った彼です。
で、アタクシは横で解説とか所作の説明とか、歴史とか・・・主役より脇が好き。
もう十何年ブリの共演でした。
彼が十四歳、アタクシが二十歳の頃にやっぱり京劇を通じて知り合い後に義兄弟の契りを交わしました。
・・・そろってゲコなんで、ジュース。
その後、彼は北京でプロに。
アタイは日本語京劇に。
で、帰国中の彼とこういった形で共演が出来た、本当に嬉しかったっスねぇ~。
彼が孫悟空。
アタクシが土地神。
小説の中でも、悟空と土地神さんは切っても切れない仲でした・・・孫悟空はその街の情報を土地神から聞き出す事をよくします。
下手・・・
まずは待ち合わせ、約束の時間よりも早く目的地に着く・・・ジッとその場で待つ方。
茶店とかには独りで入れない、スターバックスとかなんて特に苦手、買い方も独りじゃ解らない。
コンビにで立ち読みも出来ない、本屋でも同じ、用もないのに店に入る事が出来ない。
だから、寒かろうがなんだろうがジッとその場で待つ。
ハチ公の様なアタイ・・・。
半眼・・・
座禅を組んだ事がある、無理やりじゃないンだけど半ば・・・学校の実習かなにかで。
半眼で1㍍ほど先を見る、口を少しだけ開けて、舌を上の歯の裏につけ静かに呼吸・・・。
面白いモンで完全に眼を閉じるとイロイロと絵まで出てきて妄想が広がけど、半眼だと集中できる・・・っても"無"になるのは無理です。
「んっ、この瞬間が"無"かぁ!?」
そこでもう"無"ではないでしょ、本当に難しいです・・・こんどは"無"とはなんぞなぁ?
って事ですから、そんなんに浅くはないんでしょう、きっと。
最終的に目指すところは、意識的に"無"に入れるというか、自分自身をコントロールする事なんでしょうけど。
気功も同じような事なんでしょう、癲癇と同じ脳波なんだそうですよ・・・意識的にコントロールしながら癲癇になるってンですから、簡単じゃないですよソリャねぇ~。
戌年・・・
アタクシは去年が当たり年でした、酉年。
今年は戌年・・・アタクシにとって犬(戌)といえば愛犬の狆です。
そして、犬張り子。
・・・エライ前にも日記にしました。
この民芸品って呼ぶのかなぁ?、犬張り子を収集してる。
関東にしか無いンすよ・・・っても元は関西は京都に源流を辿るって事になってるンすけどね。
この犬張り子は名古屋が最西に福島が最東らしい。
後に民芸品としていたる地方で創り出してるよう、でも何だか現代チック・・・。
伝統は江戸犬張り子、江戸から明治には各町内に一人は張子職人がいて犬張り子をソレゾレのオリジナルで創ってはお宮参りの時、または玩具として求められてたよう。
(その他いろいろ・・・)
今では職人も少なくなり、今世紀の半ばには消えて行く物なのかもしれない・・・。
画像は多種の犬張り子、猫じゃない犬だって(怒)!!